皆様は、不動産会社様に売却物件を預ける際に何に着眼しますか?
ネームバリューですか?それとも、今までの実績ですか?はたまた、関係性?
いずれでも問題ないです。
しかし、不動産売買の流通は常に皆様の目の届かないところで行われているもの。
気づかない間に皆様の大切な物件が粗末に扱われても気づかないのが一般的であります。
不動産会社様をビジネスパートナーとして捉えるのであれば、皆様は圧倒的不利な状況であると言わざるを得ないのです。
では、売主様には何ができるのか。それは、不動産業における確実な知識を身に着けることです。
ビジネスパートナーであるのにも関わらず、片方だけがその知識を有しているのでは、これは良いビジネスができる(売主様のご希望の価格での売買)わけがないのです。これは、不動産の細かい知識を付けましょうというお話ではありません。あくまで、不動産売買の仕組みを知ったうえで、不動産業の悪い慣習を熟知してお任せする不動産会社を見つけていただきたいのです。
今回は、皆様に不動産業界の裏側であり、筆者が思う悪い慣習でもある
「専任返し」について詳細にお話させていただきます。
専任返しについて
弊社は東京都中古マンションを多く扱っておりますので、居住用マンションの売買における「専任返し」についてご紹介させて頂きます。
居住用マンションの売買における「専任返し」とは、仲介業者様が買取再販業者様に中古マンションを紹介した場合に、買取再販業者様がリノベーションをして売り出してから約3ヶ月間は、仲介業者様と買取再販業者様が専任媒介契約を結ぶことを指します。
買取再販業者様は仲介業者様からマンションを仕入れたときに手数料を支払い、その後、買取再販業者様はリフォームやリノベーションをして、他の業者(または個人)にマンションを転売することになります。そのときにも、買取再販業者様は物件を仕入れた仲介業者に手数料を支払わなければならないのです。
仲介業者様は買取再販業者様に物件を紹介したときと、その物件を再販業者様が転売したときの2回にわたって、手数料を受け取ることができるのです。また、その物件を売る際の売主様からの手数料、そして再度物件を仲介する際の買主様からの手数料の4回の手数料を獲得することができるのです。すごいですね。5000万円のマンションを仲介した場合、手数料が3%だとしても150万円×4で最高約600万円も手数料だけで儲けることができるのです。
「専任返し」という言い方は、買取再販業者様の転売が決まると、仲介業者様と買取再販業者様は専任媒介契約を結びます。そして「転売した物件は、この業者に仲介してもらいました」という形にして、お返しをするからです。ただ単に現金を支払うと問題になりますが、こうして「仲介してもらった」という形をとれば、問題なく金銭の授受ができるという仕組みになっているからです。
一見、売主様からしたら全く関係ないような「専任返し」ですが、実は大いにあります。ここで問題なことは、仲介会社様と買取業者様が結託していることです。買取業者様が結託しているということは、囲い込みにあっているケースが存在します。
※囲い込みについては下記の記事を参照ください※
同様に、金額交渉が入った際に仲介者会社様が売主様に説明する金額も「本当に売れない金額」というわけではなく結託したその買取業者様が言う「買取金額」をそのまま売主様に説明している可能性は非常に高いです。だからこそ、下記記事でもご紹介しているように、本当に信頼できる仲介会社様かの確認を「営業活動報告書」の際や、最初のすり合わせで売主様自身でジャッジをしていかなくてはいけないのです。
※営業活動報告書のチェックについての重要性は下記記事をご確認下さい※
専任返し業者の見抜き方!
弊社、宝ホームはそこまでネームバリューがある会社ではない故、セカンド不動産で多くの売主様からご相談を受けます。その中には、次のような相談内容も多いです。
・「売れないマンションとは個人的に思わないのだが、、、」
・「仲介業者と専任媒介契約を結んでから、ほとんど購入希望者の内覧がなく、強引に価格の引き下げと契約更新を迫られた、、、」
上記のようなケースに当てはまるなら、まず仲介業者様が専任返しによって利益を得ようとしていないかどうか、疑ってみた方が良いでしょう。仲介業者様は手数料で利益を得るのが仕事なので、売主様が早く物件を手離せば、それだけ効率よく利益を得ることができ、さらに買取業者様から専任で返され、後の売買でも手数料を稼ぐことができるのです。
不動産会社様の中にはそういう業者もいるのだということは知っておいた方が良いです。そして
この業者はちょっと信頼できない!と思った場合は、3ヶ月の専任媒介契約が終わるのを待って、別の業者と契約を結ぶのがベストの方法です。
また、売主様の仲介手数料が無料の会社様も気を付けた方がいいかもしれません。
なぜなら、売主様の手数料が全く存在しないということは、買主様からの手数料などがお約束されている可能性が高いからです。
不動産会社様の中には、皆様を言葉巧みに自分の都合の良いように動かす会社様が存在します。
本来は、不動産会社様はエージェントとして立ち振る舞わなければいけないのですが、日本の不動産業界の仕組みはブラックボックスになっているので判断が難しい場合が多いです。
しかし、弊社は決して「専任返し」など売主様に対してご案内しないことを約束させていただきます。
何度も申している通りではありますが、弊社のモットーは売主様・買主様が幸せになることです。
その先に、弊社の幸せがあります。このようなコンテンツを掲載すると煙たがる会社様もいらっしゃるかもしれないですが、弊社は「港区の正直不動産」になりたいと考えております。